インタビュー

輝く女性たちの魅力に迫る

今を輝く女性たち~ 第1回 インド舞踊家 村上幸子さん

2021年2月16日

YOGINI

Re : meeは、女性の感性とアイデアが活かされ、活躍できる社会を目指します。ここでは、Re:mee が出会った“輝く大人の女性”を紹介していきます。自分らしく生きたいと願う女性たちに必要なコトは何か?インタビューを通して、ヒントを得たいと思います。

第1回目は、国内のみならず本場インドのオリッシーダンスフェスティバルでも受賞されたインド古典舞踊家であり、ヨーギニーでもある村上幸子さんにお話を伺います。

現在は、日本にいながらインドのことを本格的に学べる空間「インドまるごと総合学校Odissi Dance Centre(ODC)」を設立し、オリッシーダンスはもちろん、陰ヨガ講師としても活躍されています。


オリッシーダンスとは?

インドのオリッサ州に伝わる古典舞踊です。広いインドにはオリッシーの他にも地方によって種類がいくつかありますが、女性らしい優雅なフォームと神秘性がとても魅力的なダンスです。


踊りを始められたきっかけは?

6歳からクラシックバレエを習っていました。思春期に入りやめてしまったけれど、その後も踊りたいという気持ちを常に持っていました。バレエをやめたのは、コンペティションに出場するように言われたこと。なぜ楽しむために踊っているのに、人の優劣をつけないといけないのか?そんな違和感を覚えたから。それでも踊りたいという気持ちは持ち続けていました。高校生くらいからは自分の存在価値って何だろう?という疑問を抱え学生生活を送っていました。そして探し求め、いくつもの踊りを習いましたが、それらに「自分の存在価値」「精神性」の答えが見つけられず、自分の求めている踊りではない、といつも感じていました。

そして、ちょうどバリ舞踊を習っている時にモダンダンス時代の友人から誘われたのがインド舞踊でした。


オリッシーダンスに魅かれた理由は?

いろんなダンスを経験するうちに、バリ舞踊にしてもそうですが、古典のアジアの踊りに興味を持ち始めました。なかでも、オリッシーにはバレエにも近い優雅さがあり、そのフォームはとても女性らしくて、いちばん好きだ!と感じました。単なるビューティだけでない、求めていた精神性の原点がそこにあるのではないか?仏教も好きだったし、それらすべての原点がインドにあるのではないか?と感じ、そこからオリッシーに没頭しました。


本場インドにも行かれたのですか?

日本で始めたオリッシーでしたが、やはり踊りと精神の原点であるインドで学びたいと思っていました。ちょうどその頃、学校の客員教授として来日されていたベンガル系アメリカ人の先生に踊りを見てもらい、褒めてもらえたことをきっかけに、まず渡米しました。その先生からオリッシーの中でも巫女舞の踊りというとても貴重なものを学ばせていただきました。そこでチャンスもいただき、大きなスポンサーが付いたことで、アメリカでのソロデビューを果たすことができました。ですが、本場でレベルの高いインド人ダンサーに刺激をもらい、学びたいという強い思いがあったので、その後東インド・オディッシャ州にあるORISSA DANCE ACADEMYへ入学し、学び始めました。それからは、何度か大阪とインドを行き来しながら、学びと舞台企画、パフォーマンスを続けてきました。 

順風満帆に思いを実現されていますが、ご苦労されたことはなかったのですか?

大きな試練がありました。父が医者で小さなクリニックをやっていて、私はそこで医療事務の仕事をしながら、休日は踊りを教えたり、パフォーマンスをしたりする毎日でした。母と兄は病気で入院し、ずっと二人きりの生活でした。父と二人で頑張っていましたが、その父が急に亡くなってしまったんです。あまりにも急でどうしたらいいのか分からないしお金もない。母と兄は父が亡くなったことすら分からない。家族に相談すらできない。そんな状況下で、人間国宝のダンサーが踊る招聘公演の司会の仕事が入っていたり、他にゲスト出演として自分が踊るイベントまで入っていて・・・。もちろん断ることもできましたが、イベントの主催者であり世界で活躍するシタール奏者の友人が『こんな時やから踊ってほしいし、踊らなあかん。』と言ってくれて。あの時は、たくさんの人からそういう言葉をかけてもらいました。本当に大変だったのですが、周りの言葉に励まされ、どんなチャンスでも受けていこうと思いました。大変な時ほど笑っていたいし、マイナスなことは言いたくない。今も頑張れるのはあの時のたくさんの言葉と助けがあったからだと思います。

ご自身のスタジオを作られたきっかけを教えてください。

父の死後、自分の生活を見つめなおしました。父の残してくれた土地と家を売って、お金を作り、他の場所で何かを始めるのか。いろいろ考えましたが、この場所にスタジオを作り、踊りを教える。それ以外にも様々なワークショップやゲストを呼んでイベントをプロモートする。ずっと欲しいと思っていたそういう場所を自分で作ろうと思いました。来られた方が穏やかで優しい気持ちになってくれるようイメージして自分でスタジオのデザインもしました。いまは陰ヨガをきっかけに中医学の奥深さにも興味を持ち、薬膳や漢方養生指導士の勉強もしています。それらすべてを女性が楽しめるようシェアしていきたいと思います。みんなが元気に笑っていられる空間を提供していきたい。きっと『提供する』『人と人をつなぐ』ことが好きなんだと思います。


将来の夢はありますか?

夢はすでに叶えています。インド舞踊でソロになった時、「10年頑張ろう、そうしたらその先に何か見えるだろう」と思っていましたが、10年を超えると次から次へとアイデアが出たり、人とのご縁があったりします。自分がちゃんと準備しておけば、例えば、踊りの神様がいるのなら、その神様に手をつないでもらえたかのように導いてもらえる。今は、常にやりたいことがあって、目の前のことをクリアしていくだけです。だから、限界のような夢はない。‘夢がない‘のは、願望や執着やエゴをどんどん無くしていけたらいいなという思いからです。神様に捧げる。自分の人生をすべて捧げる。サレンダー(神への明け渡し)です。踊りの中でも、自然とサレンダーしています。痛みとかそういったのも全部含めてサレンダーできるように自分でケアしていかないといけない。だから生活リズムを整え、精神も調えていく。生きるという生活自体がヨーガじゃないですか。私は人とのご縁をいちばん大事にしていて、自分があるのは周りがあってのこと。だからそのお返しとして踊りで人に楽しんでもらうことが私の使命だと思っています。私はそれに応えるために、精神状態や心身ともに準備ができるようヨーガで調えています。


村上さんが考える美しさとは?

バレエを習っていた子供の頃からビューティに興味はなかった。踊りもそうですが、見た目の美しさだけでなく、その人のありのままが溢れ出てくるもの。心の美しさが反映されると思う。私は根本的に本質を探っていくのが好きです。ヨーガのポーズにしても本質を探らないと分からなかったり、中医学で五行について習っても、感情と臓器は全部つながっているから正しいリズムで生活することが大事だったり。自分が今までやってきたこと、今学んでいることは、すべてにつながっています。美しさのためにやっているわけではないけれど、無駄なことは一切ないし、すべての行為が全部つながっているから、心身ともに生活をちゃんと整えてあげて、今自分の状態がどういう風になっているか、心と体、両方から見ることができる。だから、そこを怠らずケアしてあげることが美しさにつながるのかなと思っています。

Profile :

村上幸子 Sachiko Murakami
Odissi Dancer/ 陰ヨガインストラクター/sacco デザイナー
Odissi Dance Centre ODC代表、Odissi Dance Group「Padminii Kulam」主宰

1993年 浜田さえ子氏主宰アトリエ「ナーチェ・ナーチェ」で学んだ後、奉納舞を伝承する舞踊家としてアメリカ・カナダ・インドにて活動中のラトナ・ロイ氏に魅了され1997年、渡米。1999年シアトルと大阪にてソロデビュー公演を行う。

2000年より東インド・オディッシャ州にある有名校ORISSA DANCE ACADEMYにてPadmashree Late Guru Gangadhar Pradhanに師事。師の指導のもとSmt.Rojalin Mohapatra,Sri Lingaraj Swainより現在もどんどん発展していくオリッシーを学ぶ。以後毎年短期留学を繰り返し更に研鑚を積む。現在インド・日本の各地にてパフォーマンスを行うと共に15年Odissi Dance Centre ODCを設立、後進の育成、インドからダンサーを招聘、公演を行うなど勢力的に活動する。

INDIA INTERNATIONAL DANCE FESTIVAL (IIDF)AWARDS 2015受賞
2017年 Odissi International Dance Festival Ambassodor of Odissi to Japan 受賞
Jo Phee / Yin Yoga Teacher Training 2015(30hrs)
Jo Phee / Yin Yoga Teacher Training 2016(50hrs)
2021年漢方養生指導士 漢方スタイリスト取得

Odissi Dance Centre ODC website   https://odcjapan.com
Sachiko Murakami Official website   https://odissi-sachiko.com

インタビュー後記

厳しい古典芸能の世界で、外国人が継承していくことは、計り知れないほどの苦労があると思います。自身のスタジオで教えながらも、日々発展していくオリッシーダンスの短期留学を繰り返し、研鑽する姿は修行者そのもの。 動く彫刻と呼ばれるこのオリッシーダンスは舞台の上で足先、指先までの美しさを問われるものだと思いますが、ただ形を真似るだけでなく、歴史的背景、理論、哲学、そういった理解が必要不可欠と語る彼女のすべてがさらけ出される。だからこそ日々の生活、日常の大切さを教えてくれました。

コロナ禍における世界の情勢を見ても、いままでとは違う価値観であったり、新しい生活様式を強いられ、変わってきた毎日を送る日々。変化ということにストレスを感じてしまうこともあるかもしれないけれど、生き方、その根本を見直せば、変わらずいられるのではないしょうか。

心身ともに穏やかな毎日を過ごす。クレビス リ・ミー エッセンスジェルは少しでもストレスフルな、おウチ時間のお手伝いができることを願っています。 村上さんは敏感肌で乾燥が気になるとのことでしたので、優しく丁寧に馴染ませて、気になるところはさらに重ねづけをしていただくようアドバイスさせていただきました。今回はお顔と首、デコルテ中心にお使いいただきました。 普段は化粧水のあと、シアバターもしくはアルガンオイルを重ねるとのことでしたが、お風呂あがりにクレビス リ・ミー エッセンスジェルのみで大丈夫だったそうです。パッケージのシンプルさとブルーの色もお気に入りとのことでした。